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a.ビジュアル・サイン
b.電子式表示装置
の2種で、他に事前情報ツールを加えた情報提供システムを構築する必要がある。
2)ターミナル駅のラチ外コンコースにおける視覚案内は、利便性から考えると、鉄道会社間で統一されることが望ましい。
これは外国人に限らず、日本人も含めた利用者全般に共通する課題である。
3)統一が不可能な状況にあっても、情報内容や表現方法、掲出位置の原則など基本的な情報提供の様式を基準化して、利用者の利便に資することが望まれる。
4)外国人の予備的知識が不足していることに対応して、できるだけ全体的な関係性を説明する必要がある。
全体的関係を説明する視覚案内の情報内容として、次の案などが考えられる。
a.ターミナル駅を中心とした鉄道ネットワーク
b.ターミナル駅を中心とした鉄道駅と名所地域との関係
c.ターミナル駅と街中の主要施設との関係
5)視覚案内の表現方法における留意点は、次のように整理できる。
a.外国語を日本語と一対の関係に表記する。
b.できるだけ大きな外国語文字を使用する。ただし表示面全体が煩雑にならないよう留意する。
c.わかりやすいピクトグラフを活用する。
6)ピクトグラフは、原則的には次の機能を備えている必要がある。
a.絵によって日本語のわからない人にも情報内容を伝えることができる。
b.語句によるよりも、直截的に情報内容を伝えることができる。
c.語句によるよりも、遠距離から判読することができる。
造形上、上記の機能を満たし、単なる装飾的効果に留まらない水準であることが求められる。
7)外国語の表記言語の選択にあたって、
a.国際語として通用している英語のみを選択する。
b.来訪者の多い国の言語、韓国語や中国語などをさらに書き加える。
などの案が考えられる。
ターミナル駅の場合、情報量の多さや外国人の多様性を勘案すると、標準的にはa案が妥当と思われる。
特定の駅において、外国人利用者に片寄りがみられる場合、b案を検討することが考えられる。
8)ローマ字表記にあたってヘボン式ローマ字を採用している鉄道が多い。
a.日本語が固有名詞でも、何であるかを示す場合、英語を付記する。
例.隅田川Sumida-gawa River 増上寺Zojo-ji Temple
b.長音やハツ音などのつづり方を統一する。

 

 

 

 

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